なぜそうした落差が生じるのかといえば、それはその優秀な連中の多くが本当に優秀で、当初の目標実現のために与えられた部分的な仕事を優秀にこなすうちに、それ以外のもの――そして当初の目標――が見えなくなってくることが多いから、だったりするんだから。あるいは優秀すぎて、実現したいことの中で自分の活躍の場を切り出せないせいだったりするんだから。

 そのあたりのバランスは本当にむずかしいところで、常に最初に目指していたものをふりかえりつつ、自分のやっていることをときどき一歩下がって見直し、修正し続ける作業が必須な一方で、自分のやっていることを元に自分の目標のほうを修正する作業も必要になる。自分がその適切なバランスを達成できたかどうかは、ほんと未だに自信がないし、おそらく死ぬまで続ける綱渡りになるんだろうが